コラムコラム

ワークライフ革命を起こそう

2021.06.10

43日。

 

この数字は何だと思いますか?

 

答えは、東京五輪の開催までの日数です。もうすぐですが、国民の実感が湧かないのは、やはり国のリーダーシップが曖昧なことでしょう。メッセージに強さがなく、施策に一貫性がない。ここまで引っ張って開催を決めるオリンピックの意義はどこにあるのでしょうか?よくよく考える必要があります。

 

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もうコロナ前の世界には戻れません。戦前/戦後のように私たちの働き方・生き方が大きく変わっています。もちろん、コロナ前のやり方でビジネスを続ける方もいると思いますが、何らかの変化が必ず求められます。それをしなければ、社会に必要とされ続けることは、まずないからです。

 

 

 

リモートワークの流れは大企業を中心に進んでいくでしょう。紙・ハンコ文化からの脱却や評価制度、システム面の整備などの課題はありますが、着実に変わっていきます。そして、リモートワークによって管理職の仕事や部署間の調整業務など、オンライン上で同時参加することで本当は必要のなかった仕事が浮き彫りになります。

 

新規事業開発、デザインなどの頭脳系の分野では、他社からの公募やフリーランスに業務を委託する動きも増えるでしょう。自社だけで業務のすべてを抱えるのではなく、専門性や経験を持った人材を外に求める企業も増えます。

 

 

一方で、アップルのように事業プロセスの上流(企画・開発・設計)と下流(セールス・アフターサービス)に特化する会社も増えるでしょう。業務委託の流れも進むと思われます。企業、病院や市役所などで見られるように受付、事務、経理業務から、メールや電話での営業代行まで外部委託する動きも加速します。

 

ただし、代行や業務委託ばかりすれば、会社に残る資産・強みが残らない可能性も出てきますので、注意が必要です。組織の部分最適にばかり目が行けば、結果、企業全体の成長にはつながらないからです。

 

まずは、自社の資産・強みを全体的に俯瞰した上で、大きなストーリーの中で自社でやるべきものと他社に任せるべきものを考える必要があります。単に業務効率やコストだけを見てはいけません。

 

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リモートワークが増えると、会社への帰属意識が薄れる危惧がありますが、リモートワークによって離職率が増えることがあればその会社はそもそも社員間でのコミュニケーションがうまくいっていなかった可能性があります。

 

信頼感と成長をベースにした人間関係が形成されていれば、オフィスにいかなくても帰属意識はそれほど落ちるものではないはず。

 

 

 

雇用形態は、正社員を増やす企業と、様々な雇用形態をミックスさせる企業に分かれていくでしょう。人材難に苦しむ会社は社員を囲い込むために正社員化を進めるだろうし、地域を限定して正社員として雇う企業も増えていきます。

 

正社員として働くのであれば、どの企業でも渡り歩くことができる専門性と物事を俯瞰して主体的に考えて動くことができる能力が求められます。

 

今までは企業の都合で派遣切りや非正規社員のカットなどがまかり通りました。高齢者の非正規雇用の割合は高まりますが、若者でも自由な働き方を求める者も一定層います。故に、これからは働く人がライフスタイルに合わせて、副業をしたり、雇用形態を変える流れになると思います。

 

企業もバラエティーに富んだ、またはエッジの利いた雇用形態を用意しなければいけません。

 

大企業が副業を認めてきているように終身雇用制度は維持するのは難しいです。就業者人口の構造や事業環境の急速な変化に対応しながら、大量の人員を抱えるのは無理があるからです。

 

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個人の働き方の自由度を増やしながら自社にも能力を還元してもらう機会を増やしていかなければなりません。

 

大企業が副業に門戸を広げれば、専門的な知識や経験を持った希少な人材が複数の企業を掛け持ちする新しい働き方が広がるほか、企業の生産性も向上する可能性があります。

 

企業は、社員が自由に出入りをしても組織の品格が落ちないような土壌を作っておく必要があります。出戻り、休職、復職、業務委託などの形態の選択肢もつくっておかなくてはいけません。

 

 

 

雇用形態も多様になる中で、個人もどんな働き方を選ぶかを決める時代になります。

 

国や企業が人生の面倒を見てくれません。主体的に賢く生きるマインドと行動が求められます。ただし、地域の中小企業は、全員正社員、終身雇用制を発展させる会社も出てくるでしょう。

 

社員を雇用形態で分けるのではなく貢献度で分ける、何歳になっても入社、退職できるなどのしくみを企業の強みとしてアピールする会社が増えそうです。その場合、給料の決め方や評価制度に工夫をする必要があります。

 

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こんな風に今の世界を冷静に俯瞰した上で、あなた自身の働き方、生き方を考えてみませんか?

 

望む社会、望む会社、
望む人生、望む生き方、

 

どれもあなたの想像力と行動力で実現できるものです。

 

 

ワークライフバランスなどと悠長なことは言ってられません。
自らワークライフ革命を起こしましょう!

 

そんなリーダーシップを持つあなたを応援しています。

奥富 宏幸
\この記事を書いた人/ リーダーシップ&キャリアデザイナー

奥富 宏幸 - Hiroyuki Okutomi -