コラムコラム

中小企業にあって、大企業に足りないもの

2021.09.23

長友選手が、FC東京に帰ってきました!

 

彼が、タイトルを取るクラブの特徴とは熱量があることと言っています。

 

「勝利に対する熱量、情熱が圧倒的にある。FC東京にもその熱量、勝者のメンタリティーを植え付けたい。

僕の燃えたぎる炎を感じてもらって、一人でも多くの選手たちが熱量を高めてもらうことによって、勝利する確率も高くなる。」

 

と。

 

「自分の姿勢、言葉だったりでこの熱さを伝えたい。結局、人って慣れてしまうので。ぬるい環境とかぬるま湯につかっていると麻痺して何も感じなくなる。そこに一つの熱いものが入ってくると熱くなる。このままではダメだと感じてもらいたい。そのためには自分が一番熱くないといけない。

「長友さん熱いな、やべーな」と思われるくらいの熱量を持っていないといけない。」

 

とも。

 

*

 

昨今は、社会の熱量が相対的に落ちているように思います。

 

コロナ禍で行動が制限されたり、ビジネスが思うように行かないなどの理由もあるでしょう。しかし、真のリーダーマインドを持った人は、そんなことを言い訳にはしません。いっしょに、高い志を持って進んでいきましょう!

 

 

日経新聞を見ると、大企業が週休3日制を取り入れたり、副業を解禁したりする動きが活発になっています。テレワークもかなり浸透していて、オフィスで働く機会も減っている人も多いのではないでしょうか?今なお、日本では大企業優位の構造が社会的にも心理的にも根深くありますが、コロナをきっかけにかなり変わってきたと思っています。

 

大企業に入ることのメリットが相対的に少なくなっているのですね。

 

 

私が大学を卒業するときは、ちょうど就職氷河期に入る頃でした。

 

NTTが第一志望でしたが、大学内での推薦枠から漏れ、その後は三菱自動車などいくつの会社を受けましたが、内定が出ず・・・ 結果、中堅の製薬会社へ入りました。自分としては、大企業に入れなかったある種の屈辱があり、
かなり苦しい時期を過ごしたのを覚えています。でも、今思えばそれもいい経験になっています。

 

*

 

大企業と中小企業では、どちらの方が良いか?

 

という質問に対してはいろんな見方があると思います。

 

  • 給与
  • 福利厚生制度
  • 知名度
  • 仕事内容
  • 職場環境
  • 働く上司や仲間の資質
  • キャリアプラン

 

などなどです。

 

 

ただ世の中の動きを俯瞰してみると、個人的には、中小企業の方が価値が高い、潜在的な成長力が高いと思います。なぜなら企業と顧客の優位性が逆転したからです。

 

ITの進歩により、自社の資源を他社とシェアしやすい環境が生まれました。個人でもアイデア一つで世界を相手にビジネスができるようになりました。SNSをはじめ、顧客の声が企業活動に大きく影響してきました。

 

そうすると、「作ったものを売る」という大企業の発想ではもはや限界なのです。大規模で効率的にモノをつくるには、「型にはめるシステム」が必要でした。

 

会社に仕事を当てはめる。
仕事に人を当てはめる。

 

 

与えられた仕事、
与えられた肩書き、
与えられたスキルセット

 

で成り立つ、「型にはめるシステム」です。

 

 

しかし現在は「型にはめないシステム」「型があるようでないシステム」でないと生き残ることは難しいでしょう。

 

仕事に会社を当てはめる。
人に仕事を当てはめる。

 

それが可能なのは、大企業のシステムには当てはまらない人が集まる中小企業なのです。学歴や年齢などを超えた真の多様性を持つ組織体である中小企業なのです。

 

 

また、企業と顧客との距離が近くなった今、顧客の声を危機感を持って共有し、即座に対応できるのは中小企業の強みになるでしょう。大企業に圧倒的に足りないのは、肥大化した組織がゆえの宿命ですが、その危機感なのです。

 

 

冒頭の長友選手の話ではではないですが、リーダーマインドを持っている人が多い組織がこれからの時代を担っていくことは間違いないでしょう。

奥富 宏幸
\この記事を書いた人/ リーダーシップ&キャリアデザイナー

奥富 宏幸 - Hiroyuki Okutomi -