コラムコラム

試すか、試されるか、それが問題だ

2022.03.25

暖かくなったと思えば雪が降ったりと、この時期らしい天気ですが、体調を崩したりしていませんか?

 

七十二候では、今は「雀始巣」。雀は日本人にとって身近な野鳥ですが、弥生時代に稲作とともに日本にやってきたと言われています。

 

七十二候は、二十四節気をさらに約5日ずつの3つに分けた期間です。季節の移り変わりや自然の営みの変化により敏感になることができます。忙しい現代社会では、意識的に時の流れの「変化」をつくりたいものです。あなたは、生活にリズムやテンポを与えるために何か工夫されていることはありますか?

 

*

 

ところで、あなたの仕事では新しい挑戦を試す機会を持てているでしょうか?私も仕事がルーチン化していくことに非常に危機感を覚えることがあります。慣れた仕事はあまり考えなくても良いのでラクなんですが、それは出てくるパフォーマンスの質が徐々に落ちることを意味します。仕事に創造性を見いだせなくなると、どんどん本来の目的を見失っていくものです。

 

 

人生は、「試す」と「試されている」の集合体と言ってもよいのではないでしょうか?

 

■「試す」

問題にぶち当たった時に、あれこれ考えても何も変わりません。

まずは、試してみること。
うまくいくための「あたり」をつけて試すと、なお良いです。

 

うまく行かないことがあれば、何をすればうまく行くのかを自分なりに考えて試してみる。

 

  • ゴールを定めていなかったか?
  • やり方とマイルストンは挑戦的なものだったか?
  • 伝える相手やタイミングを間違えなかったか?
  • 自分の心の状態は冷静だったか?

 

そして、

 

考えたことを試す。

 

試してみて、うまく行かないことの方が多いかもしれない。

それでも、

 

考えたことを試す。

 

そのプロセスを繰り返すことで、小さな失敗を恐れなくなりますし、試すことが日々のルーティンを少しずつずらし、
新しい「余白」を与えることになります。

 

 

イチローさんは、毎年のようにバッティングフォームを修正しました。振り子打法もその後のフォームも、彼なりの試行の積み重ねの結果でした。一方で、バットは20年以上、形をほとんど変えていないというのは、面白いです。

何を変え、何を変えないのかも、イチローさんのこだわりが見えます。

 

 

■「試されている」

「試す」とは逆に、「試されている」という感覚もあった方が良いです。

 

「このチャレンジは、自分自身が試されている。」

 

そんな風に思うことはありませんか?

 

 

そういう感覚を受け止め、客観視できることは、とても大切な瞬間ではないでしょうか?

 

「この状況をどんな風に突破するのかを、自分自身が試されている。」

「であるならば、何をすべきだろうか?」

 

そんな問いを立てれば、見える世界が変わり、やるべき行動も変わっていくはずです。

 

 

問題に直面した時にはいくつかのタイプが考えられます。

 

  1.  がむしゃらに立ち向かう
  2.  いったん受けて、考えてから行動する
  3.  誰かからプッシュされて動く
  4. 何もしない
  5. 逃げる

 

あなたは、どのタイプをよく選ぶでしょうか?

 

 

 

どういう行動をとるかは、自分自身の「選択」の問題です。その「選択」にも何らかの理由があるはずです。

そして、どんな行動をとったにせよ、自分を「正しい位置」に戻すことができれば、その選択と行動が自分自身の成長のための栄養になります。

 

 

試すのも自分。
試されるのも自分。

 

結局、

 

「目の前にある問題を自分事にできているか?」

 

なんだと思います。

 

 

ウクライナで起きている戦争から、
今日やるべき仕事まで、

 

自分事に出来ているかどうかを判断するのは、どれだけその問題に入り込み、葛藤と不安を抱えながらも何らかの結果を出していくかということです。

 

思考と試行
決断と行動

 

ですね。

奥富 宏幸
\この記事を書いた人/ リーダーシップ&キャリアデザイナー

奥富 宏幸 - Hiroyuki Okutomi -