コラム
2022.01.08
皆さん、新年明けましておめでとうございます。
暮らしや経済の先行きがなかなか見えません。というよりも先行きが見える世の中というのはこれからなくなるかもしれません。
コロナウイルスは落ちつきそうだと思えば、また新たな株の出現により、人間の行動を制限します。これは一体何を意味しているのでしょうか?
資源を搾取し、一部の国や企業に集中させることを見直す時期に来ているのか?
働き方も生産性や効率の向上に舵を切りすぎたことを見直す時期に来ているのか?
いずれにせよ、どの業界もどの企業も、このコロナ禍で自分のビジネスのあり方ややり方を嫌でも見直さなければいけないということですね。
「今まで通りでどうにかなるだろう。」
「時機が来ればまた良くなるだろう。」
と思っている会社は、恐らく生き残れないのだと思います。
最近、いろいろなメディアで、「日本の産業はイノベーションを生み出せていない」といったテーマのニュースが多いですね。
がボトルネックになっているのだと思います。それらが、新たな企業、新たな事業、新たな就職先、新たな仕事を生み出すことを阻害してきました。
「出る杭は打たれる」
「和を強調しろ」
「場を乱すな」
という日本人特有の気質が、時代の大きな潮流にそぐわなくなったということだと思います。
ただ、今のZ世代や若者たちは、全く違う価値観・人生観を持っているので、一部の人たちは、ネットを上手く活用して、ビジネスのあり方ややり方を大きく変えていくとは思います。
問題は、時代のうねりに取り残されるかもしれない多くの30代以上の方ではないでしょうか?
その年代の人たちと働く、経営者・リーダー層の方は、真剣に自身のビジネスについて考える時期なのだと思います。
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例えば、よく話題になる「労働生産性の低下」ですが、あなたの会社では、具体的に何をすべきか考えているでしょうか?
ご存知の方も多いと思いますが、労働生産性を上げるには、いくつかの見方があります。例えばですが、
・営業利益
・人件費
・減伽償却費
を増やし、
・労働投入量
を減らすことです。それぞれの項目について、何をしていくかはぜひ考えてみてください。
労働生産性とは会社の付加価値と関連します。グローバル環境で他社とは違いを出しながらビジネスを持続するためには、見方を少し変えてみると良いと思います。
労働生産性を上げるためには、以下の「3つを売る」ことを考えてみてはいかがでしょうか?
です。
仕組みを売る:
東京個別指導学院では、かつて生徒だった子供たちが、先生となって新しい生徒を教えています。また先生たちには、リーダーシップやプレゼンテーションについての教育をしているそうで、社会人に必要なスキルを学ぶ場を与えています。単に生徒に受験指導するだけでなく、先生を育てる仕組みもあるのです。
佰食屋では一日限定百食のランチ(現在は50食限定のお店もあります)を提供し売り切る仕組みを持っています。フードロスや社員の働き方にも配慮しつつ、ビジネスとして利益を出す仕組みです。
関係性を売る:
ストック型からフロー型、集団から個へ移行している風の時代では、最も重要な資源は情報と人です。
一見関係のない情報をつなげ新しい価値へと昇華出来る人、その人しか経験していないようなストーリーと人生観を持っている人、あるいはそういう人材を知っている人が求められると思います。
表面的な知識や情報は検索すれば、だいたい出てきます。グーグル検索などに出てくる情報でない
情報を持っている人といかにつながれるかが、これからますます必要になると思います。
また、企業が社会にオープンであるかもポイントです。顧客だけでなく市民や学生も巻き込んで、研究・実験・体験・ワークショップなどを通してナレッジを交換・編集できる場をつくっていく必要があります。アマゾン、キャディーなどのプラットフォームビジネスは、【仕組み】と【関係性】を組み合わせたビジネスです。
考え方を売る:
商品やサービスそのものは、あくまでお客様の欲求を満たすための手段です。
その裏にある背景やロジックを、自分の言葉で語っていく行為そのものが、商品・サービスの一部と考えてみてはどうでしょうか?
お客が選ぶ理由、選び続ける理由を、ありとあらゆる角度から言語化していき、独自の世界観をつくっていく。時間も手間もかかりますが、これが形になっていけば、他社にはない強みとなるでしょう。
【仕組み】、【関係性】、【考え方】を売ることをとことん考えていくことは、会社の持続的な成長につながるだけでなく、社員のモチベーション向上などにも影響していきます。
今回は簡単にまとめましたが、この3つを売ることを真剣に考え、実践していけば、この難しい時代においても着実に確実に会社として、個人として成長していけると思います。私もそうなれるよう、日々トライアンドエラーです。
年の初めに、あなたの会社では「何」を売っているのかを考えてみてはいかがでしょうか?裏返せば、お客様は「何」を買っているのか?です。