コラムコラム

あなたの仕事を再編集しましょう

2021.12.23

昨日は、社員へ賞与を支給しました。

 

賞与は会社の利益や社員の貢献度で決めるものですが、ある意味、経営者の通信簿だと思っています。社員はいくらパフォーマンスをアピールしても、社員に賞与金額の決定権はありません。結局最後は経営者が賞与を決めるものです。

 

いかようにも決められる賞与をどんなロジックで、どんな態度で渡すか、経営者の器量が試されると思います。

 

私はいつも社員に手紙のようなメッセージを添えるようにしています。たいしたことは書いていないですが、何か文字として残るものを渡しています。賞与金額と社員へのフィードバックを合わせて、一つのメッセージとして伝わるといいなという淡い期待を持っていますが、まぁもらう側は、たくさん欲しいでしょうけど(笑)。

 

*

 

 

先日、長い間付き合っている友人と久しぶりに飲みました。

 

彼も私同様に二代目後継者としてサラリーマンから義父の会社へ入り、今年に社長になりました。とは言っても、私とは違い、彼は数百人規模の会社を経営しており、スケール感は全然違います。

 

それでも、悩みの内容は似たようなものが多く、

 

  • 先代との意見の相違
  • 既存事業と新規事業のバランス
  • 安定的な収益源の仕組みづくり
  • ナンバー2の育て方
  • 人材の定着

 

といったことでお互い頭を悩ましていました。

 

会社の規模は違っても、人を活かして組織を運営する本質は変わらないのだと思います。

 

 

またよく言われるのが、

 

「親や先代のコネがあっていいねぇ~。」
「親や先代と一緒だと気を遣って大変ですね。」

 

という声。

 

私も何百回と言われてきました(笑)。

 

 

会社に戻った当初は、

 

  • 親と働く恥ずかしさ
  • 子供に扱われる不満
  • 過度に干渉するわずらわしさ

 

などもあり、自己肯定感も低かったように思います。

 

サラリーマン時代の境遇と比較して、今まで出来たことができないもどかしさや、孤独感もありました。自分で起業した人とはまた違う悩みがあります。

 

 

でも、最近になって思うことがあります。

「自分はラッキーだ。」

 

と。

 

二代目社長、これから会社を継ぐことを考えている人はこう考えてみて下さい。

 

「会社を継ぐことは選ばれた人しかできない。」

 

 

冷静に考えてみると、会社を継ぐということは、非常に特殊なケースと言えます。周到な準備をして事業承継することもあるかもしれませんが、ほとんどの場合は、

 

  • 親や先代が急に亡くなった
  • 会社の業績が傾いたので急遽抜擢された
  • 誰かがやらないとその会社がなくなってしまう

 

という「異常事態」から始まっているということです。まさにコロナ禍の緊急事態宣言のようなものです。

 

 

そういう状況の中で、あなたが選ばれたということ、

そういう状況の中で、あなたがやってきたこと、

そういう状況、より良くしようと頑張っていること、

 

というのは本当に奇跡的なことですし、素晴らしい事だと思います。そのことに胸を張って良いと思います。大袈裟に言えば、あなたは異常事態を収束させるためにやってきた救世主のようなものなのです。

 

二代目社長は、自分のミッションや会社のミッションがぼやけてしまうと、マインドも弱くなってしまいますが、本当はすごいことをやってきていることに気づいていないだけなのです。今まで苦しんできた気持ちを吐露できないのであれば、ぜひ一度、私のようなメンターに話してみて下さい。

 

*

 

これからの時代は、サラリーマンの方がキャリア構築の上で、リスクが高いという見方も出来ます。

 

同じ会社で長期間はたらくにせよ、
複数の会社を転職してはたらくにせよ、

 

結局は、会社が求める仕事に必要なスキルと経験が必要になります。

どんな働き方をするにせよ、
求められるのは既存のリソースと新しい価値を掛け合わせる力です。そのためには、今持っている情報を概念化し、新しい価値を加えて商品やサービスに落としこむ力が必要になります。

 

一言で言えば、「再編集」です。ぜひ、あなたの仕事を再編集してみましょう。きっと今までとは違う見え方に気づくはずです。

 

 

奥富 宏幸
\この記事を書いた人/ リーダーシップ&キャリアデザイナー

奥富 宏幸 - Hiroyuki Okutomi -