コラムコラム

思・考・革・新

2022.07.15

前回のコラムでは、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの進化の分岐点となったのは、「道具の種類」と「集団の規模」だというお話をしました。

 

技術革新を生むには『集団脳』がキーワードでした。

 

会社組織や地域社会で考えれば、よく理解できます。一人の独裁者が何でもかんでも支配するような形態をとれば、
社員や市民は自分の頭で考えることをやめていき、結果として、集団としての創造力も衰えていきます。

 

 

あなたの会社はどうですか?

 

社員同士で、知識や考えをアップデートできるような環境を持っているでしょうか?社長さんや管理職の方であれば、集団としての「知」を高めていくには何があればよいか考えるところだと思います。

 

*

 

今日は、技術革新を思考革新に置き換えて考えてみます。

 

「思考は技術に先立つ」からです。

 

我々ホモ・サピエンスが技術革新に必要としてきた「道具の種類」は、思考革新では、「思考の型の種類」と言えます。世の中いろんなアイデアや考え方がありますが、元を辿れば、そのほとんどは「思考の型」を組み合わせたり、
変形させたものです。

 

思考の型というのは、どうしたら身につくのでしょうか?

 

一番手っ取り早いのは、「巨人の肩に乗る」ことです。哲学者や先人が考えたことを、自分なりに解釈して、「型」として、整理していくことです。

 

例えばですが、思考と行動の関係について、

 

「思考は現実化する」
「考えずに行動しろ」
「何も考えるな!」

 

といったメッセージがあります。

 

これらは、アメリカの哲学者ウイリアム・ジェームズのプラグマティズム(実用主義)の考え型の一部を切り取っている可能性が高いです。また、元ヤンキースの松井秀喜選手の座右の銘である

 

「心が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる」

 

もジェームズの言葉です。

 

ただ、ジェームズが本当に言いたかったのは、

 

疑念→思考→信念→行動→結果

 

のプロセスでした。

 

その考え方の一部を切り取って、作者がビジネスやマーケティングの分野で独自の理論を展開していったのだと思います。思考弱者を絡め取る、その切り取りのセンスは素晴らしいとも言えますね。

 

つまり、自分が身を置く相手や環境に応じて、自分の考えを臨機応援に変えていく。ただ変えるのではなく、相手を納得させつつ、自分の新たな考えを伝えていく。その過程で、思考革新が起きるのだと思います。

 

*

 

技術革新に必要な「集団の規模」は、思考革新の場合だと何と言えるでしょうか?

 

私は、性別、年齢、職業といった社会的属性の垣根を超えたグループだと思います。そのグループは共通の価値観や目的に惹きつけられたものになります。

 

今は、どういう「情報」を持っているかで勝負が決まります。会社や家庭以外で、いかに質の高い人脈を維持できるかにかかっています。ネットやメディアに載っている情報だけをいくら知っていても、ビジネスや人生に深みは出ません。いまだに、財閥、大企業、政治家には、縁故主義(ネポティズム)が根深く残っていますが、それが社会の新陳代謝を遅らせています。

 

であるならば、そういう集団からは距離を適度に距離をとって、新しい「知」の群棲地を探しましょう。

ということで、そんな場所をつくってみました。

 

心あるオトナのための思索倶楽部「アイリス」

 

です。コンセプトは、「答えのない時代に自分軸をアップデート!」

 

これから少しずつコンテンツを増やしていきますが、まずはFacebookグループに登録してみて下さい。

 

www.facebook.com/groups/1043502692967786/

 

 

情報を消費する側ではなく、自ら生産する側にまわりましょう!

 

 

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奥富 宏幸
\この記事を書いた人/ リーダーシップ&キャリアデザイナー

奥富 宏幸 - Hiroyuki Okutomi -