コラム
2020.06.28
「今の仕事って何のためになるんだろう?」
「最近、仕事にやりがいを感じられないなぁ。」
「会社の事業に高い価値を見いだせていない。」
そんな風に悩む社員や経営者は結構います。
今日は、そんな時に打開策となるヒントになるお話をします。
愛知県一宮市にある(株)大中環境は、解体業・産業廃棄物処理業を営んでいます。
不法投棄などの問題などもあり、業種的には世間のイメージも決してよくありません。当初は、社員も自分の仕事に喜びややりがいをあまり感じられないようでした。しかし、社会的意義の高い事業だと知った中島社長は、解体業・産業廃棄物処理業の「価値」を再定義したのです。
総務省の調査によると、全国の空き家数は約820万戸。これは総住宅数の13.5%です。その数は今後も増え続け、2033年には空き家数2150万戸、実に3戸に1戸が空き家になってしまうという予測もあります。
空き家は、近隣住民への悪影響、犯罪の温床になる可能性、管理・活用の困難さなどが問題にもなります。「空き家問題」が深刻化する中、解体業者はどうあるべきなのか。「更地にして終わり」ではなく、「更地にしてから始まる」という、新しい解体のカタチを模索しました。
解体を「目的」ではなく、新たなプラスを生み出すための「手段」と考えました。持ち主様だけでなく、町の皆さんも笑顔にできるような、ハッピーな土地活用を実現したい。そのために、解体をして更地にした土地を広場、畑、駐車場・・・などに再利用することを提案する。こんな風に、解体業の新しい世界観が生まれているのです。
もし、あなたが今の仕事に悩んだら、仕事を通して提供している価値の「ちょっと先」を想像してみて下さい。お客さまが本当に解決したい悩みは何なのかを想像してみて下さい。
例えば、八百屋さん。
野菜や果物を売るだけではありません。生産者とお客がネットを介して直接つながる機会ができた今、八百屋さんも、役割を再定義しなければいけません。
子供の野菜嫌いを変えるために、お母さんたちに向けた「まごころ献立」を提案してもいい。
忙しいサラリーマンのために「手作り野菜ジュース」を売ってもいい。
お年寄りや身体の不自由な人のために「小分け野菜の宅配」をはじめてもいい。
生産者といっしょに学校で「出張野菜教室」を開いたっていい。
健康美人になりたい人に「おすすめスムージー」の野菜や果物をネットで投稿したっていい。
コンビニ商品や外食にはない、手作りの野菜や果物の「価値」をお客さまに伝える方法はいくらでもあります。
あなたの仕事にもきっと新しい「価値」があるはずです。今の仕事の目的を新しい価値をつくるための手段として見てみましょう。