コラムコラム

役割期待のズレ

2020.06.30

人には、いろんな「役割」があります。

 

男性であれば、父、夫、上司、部下、趣味仲間、一人の男性・・・

女性であれば、母、妻、上司、部下、ママ友、一人の女性・・・

 

そして、その「役割」に対する期待に対して、あなたはどんな風に応えていますか?楽しいですか?疲れていますか?

 

「自分はこう思うのに、なぜあなたはそう思うのか?」

「自分の気持ちを、あなたは全然理解していない。」

「なんでそんな風な言い方をするんだ。本当にあなたって○○ね。」

 

と自分と相手の考えや感情のズレ(心理学では「役割期待」と言います)をストレスに感じたり、

「みんな△△なのに、いつもあなたは○○だ。」

と、そのズレを”みんな”、”いつも”といった言葉で一般化してしまうことはありませんか?

 

私も時々、そんなことを言ってしまうことがあります。言う相手もほぼ決まっています。そう、家族です。近すぎるがゆえに、気になってしまい、過度に干渉してしまうこともあるのでしょうね。

 

ついつい感情的になってしまうのは、お互いが気になることがあって、それを相手の人格にまで結びつけた言い方をしたり、強い口調で言い合うから、言われた方は、自分の身を守ろうと「防御」→「反撃」というパターンになってしまいます。

 

対人関係の中で、いつも誰かと同じような口論になったり、コミュニケーションがうまく行かないで相手だけでなく、自分も責めることがあるのであれば、こんなことを考えてみてはどうですか?

 

「自分は相手に何を期待しているのか?」
「それは相手にとって現実的・具体的な期待なのか?」
「自分の期待は相手に伝わっているだろうか?」

「相手は自分に何を期待しているのか?」
「相手が本当にそれを期待していると、確認したか?」
「相手からの期待は自分にとって問題なく受け入れられるものか?」

「受入れられる期待であれば、自分に変える勇気はあるか?」
「受け入れられない期待であれば、どのように変えてもらったらよいか?」

 

双方の主張があったときに、自分と相手の主張が違ったとしても、目線や時間軸などの見方を変えれば、第三の考え方が見えてくるはずです。

そこをあきらめてしまうと、結局、お互いが役割期待ズレは解消しません。

 

相手を自分と同じ考え方や気持ちにさせようとうするのではなく、お互いの考え方や気持ちが違うことを認めた上で、お互いが満足できる方法を探していく。より前向きで行動にフォーカスする方法を模索していく。

 

自分と相手の意見が違うとき、相手との「ズレ」を自分の期待するものに合わせようとすると、必ず相手は反発します。何も言わない、そのまま立ち去るなどの方法をとるかもしれません。

 

相手を尊重し、自分の気持ちも大事にしながら、お互いが満足できる道を探していく。そのプロセスで自分が何かを学び成長できるのではないでしょうか?

奥富 宏幸
\この記事を書いた人/ リーダーシップ&キャリアデザイナー

奥富 宏幸 - Hiroyuki Okutomi -