コラム
2021.10.21
読書の秋ではないですが、あなたは最近どんな本を読んでいますか?
ぜひおすすめの本があれば教えてください。歴史、小説、ビジネス、アート、なんでも読んでみたいです。
私が最近読んだもので、心に響いたのは、「524人の命乞い 日航123便乗客乗員怪死の謎」です。日航機123便の墜落事故の原因はいろんな説がありますが、知人からこの本を勧められ読んでみました。著者も被害者でご家族を亡くされています。事件を隠蔽する権力者が恣意的な論法でストーリーをでっちあげ、国民の意図を操作していく流れが描かれています。
追悼式典では、「被害者」「犠牲者」を「遭難者」「被災者」と言い換えることで、人災を天災に変えるように誰かが意図的な言葉を使っているというのも、ほとんどの人は知らないと思います。私もこの本を読むまでは知りませんでした。
今回のコロナ騒動もそうですが、情報を鵜呑みにさせようとする側がどんな意図を持っているのかを想像することも大切だと感じます。真相に行きつくのは難しいですが、しつこく疑うことを忘れないでいたいです。
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本でも飽きるものと飽きないものがありますよね。その違いはどこから来るのでしょうか?
そもそも、人はなぜ飽きるのでしょう?
慣れや変化がないこと、命の危険に関わるような環境にないことなど、いろいろ考えられると思います。仕事でも毎日同じような単純作業であれば飽きていくでしょう。あなたは、今の会社、今の仕事に飽きていませんか?
人は何に飽きるのかと言えば、「対象」と「行為」に飽きるのだと思います。例えば、特定の彼氏彼女だったり、ゲームをやることだったり。
ある程度の時間をかけると、「対象」と「行為」への結果が予想できてしまうようになり、「対象」への所有感が高まり、「行為」への関心度が薄れていくと、飽きてくるのではないでしょうか?
仕事も慣れてくると、基本的なことは覚えていくので、仕事と自己同一化していくようになります。仕事が自分の一部のような錯覚に陥ります。
「自分は分かっている」
「自分はできる」
という無意識の感覚が、仕事との関係を逆に浅めていってしまうのかもしれません。
多くの経営者や管理者は、社員が仕事に飽きないようにあの手この手の策を考えます。
でも、これって少し考えればおかしなことだと思いませんか?
「社員が仕事に飽きないように何かをしてあげる」という構造がどうしてできているのかを考えてみてください。それは、仕事のアウトプットである商品の品質を一定にするために、商品の提供スピードを効率的にするために、仕事をミンチのように細かく分業しているからなんです。
他の社員を見ない、
他の部署を見ない、
お客を見ない、
お店を見ない、
自分を見ない。
だから、飽きるんです。
そしてリーダーがやるべきことは、社員を飽きさせないようにアメとムチを与えることではありません。リーダーの仕事は、新しい仕事が増える環境をひたすらつくることです。
お客、市民、自治体から会社に声がかかるような仕掛けと仕組みをつくっていくことです。会社の中で起こっている事ばかりに目を向けるのではなく、会社の外で起こるであろう事を想像していきましょう。
アメとムチを与え続けると、社員はそれに慣れていき、思考力や挑戦へのエネルギーが落ちていってしまいます。社員自身が自分の無知を自覚し、新たな変化と成長を自発的に求める環境を作っていきましょう。
飽きない会社をつくるには、貴方自身が自分と社員の可能性に飽きないことです。ぜひ、いっしょに飽きない会社をつくっていきましょう!