コラムコラム

キャリアはまとうものではない

2020.06.27

高学歴・高キャリアの方にはこんな特徴があります。

  • 世間的には優等生タイプだが、実際は周りの目や他人の期待を気にして自分が本当に何をしたいのか迷っている。
  • 過去のブライドや実績、エゴが邪魔をして自分らしさを出し切れないでいる。

 

かく言う私自身もそんな時がありました・・・

 

でも、コーチングや哲学を学び、今までのキャリアを振り返りました。自分が執着していることに気づいたことで、もっと自由に柔軟に生きるための知恵を得られるようになりました。

 

自分の価値観に沿って生きることで、どこで何をしていてもそれほどぶれないようになりました。時々ぶれても、振り子の中心のように心の拠り所になるものを持つことができるようになりました。

 

プライドやエゴは天ぷらの衣のようなものです。

 

外から見ると大きく見える天ぷらも中身の海老が「ちっちゃっ!」って思うことがあります。

 

「自分を大きく見せたい」

「自分を強く見せたい」

「自分を見てほしい」

「自分を認めてほしい」

 

これらは、高学歴。高キャリアに関わらず、人が持つ傾向の一つなのかもしれません。

 

私も30代前半までは、まさに天ぷらの衣をどんどんまとうことに邁進していました。それだけ、自分に自信がなかったということです。

 

キャリアには外的キャリアと内的キャリアがあります。外的キャリアは、具体的な職業や、給料、職歴など他人からも見えるもので、アップもダウンもあります。一方、内的キャリアは、やりがいや仕事観、役割、使命感など、自分にしか見えないもので、アップもダウンもありません。しかし、自分のことを知るのは容易なことではなく、内的キャリアが見えるようになるのは個人差があるでしょう。

 

私も、いくつかの会社でいくつかの仕事をし、消去法のように、「これがダメだったから次はこれをやってみよう」という考えで転職を繰り返しました。資格を取ったりセミナーに参加したりもしました。

 

でも、どこか満たされない感覚がありました。それは、会社選択の基準が、企業の知名度や、自分がやりたいことをどこまでさせてくれるか、といった自分の外部にある環境によるところが大きかったんです。自分の内部から湧き出てきた確固たる信条や価値観からではなかったからです。

 

つまり、今までは、失敗と試行錯誤を繰り返しながら、私自身のダイヤモンド(一生大切にしていきたいもの)の原石の角を一つずつ削るような作業をしてきたのではないかと思います。時間を費やして、やっとダイヤモンドの形が少しずつ見えてきて、これからはそれを磨いていく段階でしょうか。

 

美味しい天ぷらは薄い衣でカラッと揚げ、中身の海老やその他の素材の味を活かしています。美味しい素材があれば、たくさんの衣なんかいらないんです。

奥富 宏幸
\この記事を書いた人/ リーダーシップ&キャリアデザイナー

奥富 宏幸 - Hiroyuki Okutomi -